一般的には7~9万円程度とされる近距離2人の引越ですが、私の両親のケースでは21万円かかりました。家族の人数と距離による料金目安は、荷物が多い場合は参考になりません。
カタチのない引越料金は実にさまざま。
引越料金は、まず引越をする月、曜日、時間帯(繁忙期かどうか)で大きな差が出ます。荷物の量、移動距離、住居のタイプ、道路づけ等の要因も影響します。
引越の経験があまりないと、よくわからないまま大金を払うことになるので、見積もりの段階からしっかりと納得してすすめていくことが大切だと知りました。
私が学んだ教訓としては「料金の高い繁忙期を避ける・3社以上から見積もりをとって決める・荷物を極力減らす」ことが引越代を安くする方法だと痛感しました。
私が経験した「アート引越センター」の引越代金21万円の全容を参考例としてお伝えしておきます。
引越料金の見積もりの鉄則 複数社比較
高齢の両親の引越にあたり、私は少なくても3社に見積もりを依頼して、その中から安い業者を選ぶつもりでした。
道路づけの悪い3階建ての戸建てということもあり、業者の方が訪問の上、見積もり額を算出することになりました。
私は3社にアポイントをとり、各社のスケジュールの都合で、下記の順の訪問見積もりとなりました。
ファミリー引越センター 275.000円
アート引越センター 210.000円
アリさんマークの引越社 キャンセル
2番手のアート引越センターの訪問見積もりで営業を受けた両親は、とても気に入った様子で、もう決めたいから3社目はキャンセルしたいと私に言います。
しかもアートの営業さんは、今週中に契約を即答してもらえたら21万円という安さだが、それ以降は高くなってしまうかもしれないと言うのです。
3社目の見積もり訪問は来週なので、私は困ってしまいました。
今思えば、ワンストップで複数の引越業者の見積もりが出せるサービスの存在を知っていればと悔やまれます。
何かしらの一括見積もりサービスを利用した方ならご承知かと思いますが、各社からの電話攻撃は本当にわずらわしいですよね。
最近では依頼したい1社とだけ、やり取りすればOKのシステムが登場しているので非常に便利になりました。
アート引越センター 人気の理由
「1社目よりは6万円安いけど、引越代21万円ってどうなの?」
両親がアート引越センターを気に入ったポイントは、食器や靴、ハンガーにかかった服をそのまま入れられる「専用ボックス」の存在でした。
「エコらくボックス」は食器を紙に包まずに、そのまま専用ボックスにおさめられます。ハンガーにかかった衣類も、そのまま専用ボックスのバーにつるせます。
靴もそのまま専用ボックスに入れてしまえるので、便利です。
確かに各専用ボックスは、作業の手間を減らすためによくできています。
引越のプロが提供するサービスの質の高さが選んだ理由ですが、アート引越センターの営業トークに気持ちをわしづかみされた感もあります。
両親の強い希望もあり、アート引越センターへ頼むことにしました。
家電のセット販売サービス
ちなみにアート引越センターでは家電のセット販売をおこなっています。
「アートショッピング」というカタログで、お目当ての商品を選ぶことができます。物入りでスムーズに必要な家電類をそろえたい人には便利なサービスかもしれません。(カーテンやじゅうたん類も取り扱い)
例えばエアコンなど、別途手配する手間が省けます。
シャープ製エアコン(アートモデル)取り付け工事費込みで14万円がオススメとのことでした。
一台で複数の部屋の冷暖房をしたいという希望があったので、カタログの中からダイキン製エアコン(20万円)を選びました。入居日に合わせて、専門業者が設置にきてくれて助かりました。
実例:引越料金21万円
- 10月平日 朝8時半〜(作業時間10h以上)
- 作業員4人
- 2tロングトラック2台
- 近距離:川崎→横浜
2人家族(荷物多め)
3階建て戸建て→マンション4階(エレベーター有)
ダンボールM・Sサイズ各50ずつ ハンガーボックス×9 食器用ボックス×2 靴用ボックス×2 布団袋×2
(ダンボールは契約した翌日に、各専用ボックスは引越の数日前に持って来てくれました)
<主な荷物>
42インチテレビ×2 大型食器棚 洗濯機 冷蔵庫 電子レンジ トースター 食卓 イス4脚 本棚×2 ステレオ 仏壇 和テーブル×2 扇風機×2 収納ケース×10 和ダンス×2 パイプハンガー×2 机 パソコン プリンター ブルーレイレコーダー ビデオデッキ カラーボックス×2 棚×2 自転車 日用雑貨 その他もろもろ

家具だけで30点近いです。それとは別に、引越先に運ばないものの駐車場におろす大型家具も何点かあります。
引越料金が割増になる要素
<今回のケース>
- 家の前の道路が対面通行できない
- 家の中の階段が回り階段=荷物を運びにくい
- 3階建て=荷物をおろす手間がかかる
- とにかく荷物が多い
- 朝一スタート=料金が高い
[料金概算の目安]
2トントラック2台 80000円(ドライバー人件費込)
作業員1名 14000円[引用:住まいの先生 Yahoo!不動産 Q&Aより]
荷物の積み込み完了まで4時間
おまかせパックではないので、引越前日までに自分達で荷造りを一通り完成させました。
引越当日、引越し業者は8時半に到着し、早速、家具や荷物をトラックへ運び始めました。
荷物の積み込み作業が完了するまでに、思いのほか時間がかかりました。車で40分前後の距離の引越先のマンションにトラックが到着したのは13時半頃でした。

3階と2階からおろす大きな家具が多過ぎました。
苦戦したのは、回り階段でつかえてしまう大型家具(不要品)の金属ラックと洋服ダンスをバラすのにかなり時間がかかったそうです。(両方3階に置いてあったもの)
荷物の搬入完了まで5時間
お昼休憩もそこそこ、荷下ろし作業開始です。
引越先はマンションの4階なのでエレベーターと外階段を使って、スタッフがテキパキと家具と荷物を運び込みます。
大きな家具の配置が終わったタイミングで、私達はクローゼットや棚の中へ荷ほどきした物をどんどんしまっていきます。
大型の食器棚は上下に分割されていましたが、エレベーターには入らない大きさの為、外の回り階段から人力で運ばれてきました。
とりあえず、すぐに使わない物が入ったダンボールは、部屋の隅に山積みにしておき、生活上すぐ使う物から開いていきます。(なにせSM合計100箱以上あります)
結局、トラックから全ての荷物をおろして部屋への搬入が済んだのは、19時過ぎでした。
朝8:30〜夜7時過ぎまで、10時間以上 引越スタッフ4人が丸一日 この引越にかかりきりでした。引越料金21万円は、高くなかったと私は悟りました。(※個人の感想です)
二人の引越は高くても18万円
アート引越センターで実際に引越をした方の内容を比較してみました。
近距離、二人の引越で料金が高いケースを探してみると15~18万円とあり、荷物が多かったり、繁忙期だったとの口コミでした。それでもスタッフは2~3人で作業時間も3時間以内だったり、午前中には撤収したとのことでした。
私の親の引越はとにかく荷物が多かったみたいで、おまかせパックではないものの、荷物をトラックに乗せて引越先の住居まで運び入れるまでの作業で、引越業者のスタッフ4人が10時間以上かかりきりの引越となりました。
近距離なのに朝から晩まで、4人のスタッフが引越作業にあたるという…見積もりの段階で重労働・長時間拘束を予想していた担当者はお見事でした。