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親の家を貸すか売るか?うちの場合はこうなりました【実例】

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自分が住む賃貸アパートや一戸建て購入の時には、数件(1ケタ)の物件を見て比較的すぐに決まりました。ところが高齢の両親が住むための賃貸マンション探しは、かなり難航(なんこう)しました。

18件目にしてようやく両親の理想に近いマンションも見つかり、高齢の父に代わって契約者になってくれる次男にも「このマンションなら良いと思う」という確認がとれて無事に契約が完了しました。
次男がマンションの契約者、長男が保証人、長女の私が身元引き受け人となりました。

いよいよ私が提案した両親の住み替えが現実のものとなり、実家をどうするのか決めなければなりません。

空き家を売る?それとも貸す?

状況や何を優先したいかによって、どちらの選択が良いのかは変わってきます。
しかし、賃貸住宅として成り立つうちは家賃収入を得ておいて、後に売却した方が得だと私は考えました。(ケースによるので一概には言えません)

両親が持ち家からマンションへ移り住んだ後の実家をどうするか?引っ越し後にかかる費用とともにシュミレーションしてみます。

親御さんが高齢者施設に入り、入居費用・空き家をどうするかという問題に直面している方も参考にしてみてください。

マンション賃料30年で4500万円なり

 [賃貸マンションにかかる費用の例]

  • 賃貸マンション 家賃+共益費12万円/月
  • 2年ごとにかかる更新手数料家賃1ヶ月分と火災保険料2万円を月割りにすると約5400円

つまり1ヶ月の住宅費は約125.400円

1年で約150万円

10年で約1500万円

20年で約3000万円

25年で約3750万円

30年で約4500万円払う計算です。

マンションのメリットデメリットのイメージ画
マンションにもメリットデメリットがあります

実家を売却した場合

余命や何歳まで住み続けるかによりますが、25年間、マンションの賃料を払い続けるとすると累計3750万円ほどかかります。
実家の査定額が3600万円だったので、以降足りない分は年金や蓄えからまかなうことになります。

実家を賃貸に出した場合

賃貸に出す家の賃料を16万円にすると、管理会社に業務代行手数料約1万円を支払っても、ほぼトントンです。毎月の家賃は「借りる」と「貸す」で相殺でき、かつ不動産も残ります。

家賃で預貯金が減っていく心配がないので、私は実家を賃貸に出すプランで両親に提案し、各社に査定・見積もりを依頼しました。


例:S友不動産販売㈱
  T急リバブル㈱他

  • 一戸建てを賃貸に出して管理業務代行してもらう
  • 一戸建てを売却する

2種類の見積もりは各社一度の訪問で無料で作成してくれます。

持ち家を賃貸に出す場合の経費

▪各種手数料(例)
掲載無料 サイトで入居者を募集してくれる
登録料=月額賃料の1ヶ月分(入居開始)
管理業務手数料=月額賃料の5%
更新事務手数料=新賃料の0.5ヶ月分
解約事務手数料

▪メンテナンス費用
①賃貸物件に出す前の大幅リフォーム(壁紙の張替え、水回り、装備品交換等)150~200万円程度
②生活上でおこる設備の改修(給湯器、トイレ、サッシ等)が必要になった際の費用
③入居者がかわった場合のハウスクリーニング代、畳交換費用

①は必ずかかる費用。②と③は発生ベース。

2社共に、賃貸時の家賃設定やリフォーム費用、売却時の査定金額、見積もりの結果はほぼ同じ内容でした。
売却時の金額は3600万円前後で査定されていました。

現在では家の売却、賃貸の業務管理をどこに依頼するか一括で比較できるサイトがあるので、利用すると便利かもしれません。

持ち家を賃貸に出す前の注意事項

親の持ち家となると、いずれ相続の問題もからんできます。法律上の事柄を含めて、広い視点と長期的な計画について、家族で話し合って決めるのが大事です。

居住用の不動産を売却した場合に一定要件を満たせば、譲渡所得の金額から3,000万円の特別控除が受けられますが、期間の条件があり、「居住の用に供しなくなった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却」しなければ受けられなくなってしまうからです。その間に不動産の名義人に認知症が発症して意思能力が無くなってしまうと、思いのほか売却準備に時間がかかり、期間の条件を満たさなくなることも考えられます。

参考サイト
みずほ不動産販売:自宅や実家を貸すときの3つのポイント


さらに持ち家を賃貸に出す前に知っておくべきことがあります。

  • 【重要】定期借家と普通借家がある(普通借家は家主都合で退去依頼できない)
  • リフォームは入居者が決まってからでもよい(ただし内覧の印象で不利)

  • 住人の過失以外の修繕費用は家主負担(台風被害等の修繕費用は家主負担)

うちの場合(戸建ての賃貸)

うちの場合は家賃16万円で借家に出せば、契約した賃貸マンションの家賃をペイできます。
現状としては、家を売らずに貸した方が財産が目減りしません。

私がこれまで色々と調べて考えた上で、家を賃貸に出す選択肢を両親にすすめました。

戸建て賃貸のイメージ画
老夫婦には不向きでも需要があるはず

実家は3階建て車庫付きの4LDKで、老夫婦が住むには難アリですが、若い家族が住むにはメリットが多いのです。車があるなら買い物には困らないし、駐車場代は家賃に含まれています。

駅徒歩12分で、乗車後20分足らずで渋谷です。ペット応相談。トイレは2つ。ベランダは3つ。私には勝算がありました。

 

親の家 親の意向

ところが、私の考えとは裏腹に、父も母も「人に家を貸すのは面倒だから、売却した方が楽でスッキリする」と言うのです。

私は不動産(管理)会社が入居者募集から、家賃回収、何かあった際の対応まで、ほとんどの業務を代行する旨を両親に説明しました。

家主がするのは、賃貸の条件(タバコ不可とか契約年数等)を決める事と、メンテナンス費用・業務手数料の支払いです。


両親の移住先となるマンションの賃料が20年で3000万円かかる事も話しました。

私が練ってきたプランをどんなに両親に説明しても、父も母も「売った方が煩雑(はんざつ)でない。貸すのは大変」という答えでした。

マンションの内覧の最終確認と契約を引き受けてくれた次兄も「(実家)売っちゃった方がいいんじゃない」と言います。

こうなると、私一人で「家は売らすに賃貸に出そう!」と声高に主張する訳にもいきません。長兄は自営業で忙しいを理由に内覧にも契約にも片付けにも全く来ていません。

私:「うーん。多数決で売却に決まりかなぁ?まあお父さんとお母さんの家だからね。決めるのは本人」

私が実家の賃貸計画を断念した数日後、すごい剣幕で「家を売るとはけしからん!」と長兄から電話がかかってきたのです!

うちは本家とか農家とか代々の土地というわけでもなく、伝承するようなものは何もありません。長男が特に次ぐものはないはずでした。  つづく


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