うちの飼い犬のサリー(シェルティ7歳)が歯周病になり、6本もの歯を抜きました。全身麻酔による抜歯手術とその後の経過をお伝えします。
全身麻酔の手術というものは、精神的にも身体にも負担が大きいようです。経験すると痛感しますが、人間も犬も同じで術後は正常化までに数日かかります。
サリーは退院直後、かなり辛そうな表情で数日間は元気がありませんでした。日に日に回復して1ヶ月が経過し、すっかり元気になりました。
これから手術を控えるワンコの飼い主さんの参考になればと備忘録としてシェア致します。
犬の歯周病 抜歯手術
うちの犬の場合、歯がグラグラしていることに気がついて動物病院へ連れて行きました。
獣医師による診断の結果、「最低でも3本の歯を抜く必要がある」とのことでした。
全身麻酔で手術を行い、歯と歯グキの状況を見て、必要と判断したら抜歯の本数は増えるかもしれないという見解でした。
歯を抜くのは悲しいけれど、早く手当てをした方がよいので1週間後に手術の予定を入れました。
犬の抜歯手術スケジュール
手術当日:絶食(朝ごはん抜き)
うっかり食べ物をあげてしまったら、手術はキャンセル延期となります。
朝:入院 11時までに連れて来て下さいとのこと
手術:全身麻酔 抜歯・スケーリング
夕方:退院 18~19時までにお迎え
[犬の抜歯手術 費用]
うちのかかりつけの動物病院の一例です。
全身麻酔による抜歯手術およびスケーリングを日帰り入院でおこないました。
術後の内服薬も含めて全費用は合計32.230円(税込)でした。
6本の歯を失った犬
結局うちの犬は、上下の前歯(すべて牙の間の歯)を合計6本抜きました。
サリーは上の歯、牙の間の4本がなくなったので、寝ている時にたまに舌(ベロ)がはみ出るようになりました。いつもではなく時おり見かける程度で頻度としては少ないです。
犬の場合、人間ほど歯抜けがバレません。
ぱっと見わかりませんが、舌を引っ込めて口を開けた状態だと歯がないのがわかります。
食事に影響があるかと言えば、意外と大丈夫で抜歯前と変わらず同じようにドッグフードを食べています。
口の中におさまる大きさの食べ物なら問題なく食べることができるようです。
スイカやバナナを前歯でかじって食べるのはむずかしくなってしまいました。ただ、そもそもバナナを与えていたのが虫歯や歯周病の要因として大きかったので、飼い主として反省し自制します。
術後ヨロヨロ辛そうな犬
手術後の夕方に犬を動物病院へ迎えに行くと、獣医師に促されて現れたサリーは辛そうな表情でヨロヨロと私たちのところまで力無く歩いて来ました。
全身麻酔の後だからか、6本も抜歯されて痛いのか?とにかく愛犬の痛々しい様子に飼い主としては胸が痛みました。
獣医さんによると
「状況から判断して6本抜くことになりました」
「ごめんなさい。前足とかにもまだ血がついているので、ふいてあげてください」
とのことでした。
サリーの前脚の白い毛の部分に真っ赤な血がついていました。
サリーにとって初めての手術で恐かったでしょうし、普段自宅以外で長時間、飼い主と離ればなれになることもないので心細かったと思います。
朝から晩まで動物病院で過ごしたので、緊張、空腹、不安…とにかくサリーにとって、ストレスが大きかったのは確かです。
術後の飼い犬は精神的にも身体的にも弱ってフラフラだったので、車で迎えに行って正解でした。
動物病院から駐車場までの間にある階段ではサリー(中型犬10kg)を抱っこして運びました。
術後帰宅後の犬の経過
朝から絶食でお腹が空いているので帰宅したらすぐに犬に夕ごはんをあげます。
獣医さんに確認したところ
- 抜歯後もドッグフードを変える必要はない
- 絶食後でも通常と同量の夕ゴハンでよい
- ハミガキは術後3日目以降からOK
飼い犬が術後帰宅してからも、しんどそうな様子でしたが、夕ごはんは問題なくたいらげたので良かったです。
抜歯手術後のサリーは顔に縦線が入っているかのごとく、表情に陰がさしていて目にも力がない様子でした。
サリーはドッグフードをすべて食べ終わると、すぐに自分のクッションの上で横になりました。
サリーの寝床のカバーには血が少しにじんでいました。
抜歯した歯グキから出血して、よだれに血が混じっているようでした。
術後 数日は元気がない
うちのワンコは術後、翌日も翌々日も食欲はあるものの、見た感じからして明らかに元気がなかったです。
手術から3日たち、次第にサリーの表情も良くなっていき、1週間ほどで元通り、元気を取り戻しました。
飼い犬の姿を見ていると、本当に辛い時はどよーんとした雰囲気で、目に輝きもなく表情がくもっているので「体調が悪いんだな」とわかるものです。
入院手術後の犬のトラウマ
うちの犬は動物病院での手術から戻ってから、サークルの奥へ行くのをいやがるようになりました。
我が家ではリビングの一角に犬のサークルを置いています。
サークルの奥には犬用トイレを設置しており、在宅時には基本的にいつもサリーはそこのトイレで用を足しています。
ところがサークルの奥まで行くのが嫌みたいで、犬用トイレの手前のサークルの床の上で排泄(はいせつ)してしまうようになりました。
サリーは基本的に朝夕は散歩の時におしっこやウンチをして、就寝前のオシッコはサークル内のトイレでするのが日常です。
およそ3週間くらいは、犬用トイレではなく手前の床で用を足してしまうという日々が続きました。
犬用トイレの少しの段差が嫌なのかもしれないと思い、犬用トイレを置かずにサークルにペットシーツだけをしいてみたり様子をみました。
サリーがサークルの奥まで踏みいるようにジャーキーでつって、誘導(ゆうどう)してみると警戒しながら渋々来ました。
通常サークルの手前にゴハンのお皿を置いているのですが、わざと奥にお皿を置いて食べさせたりも試しました。
そうこうするうちに試しに元通りサークルの奥に犬用トイレを設置したところ、ある日ちゃんとできていました。
犬の術後1ヶ月ほど経過する頃には元通り、サークル奥のトイレでするようになりました。
入院時、サリーがいたケージの隣(場所的に奥側)には別の犬がいたので恐かったのかもしれません。
「ケージの奥には恐い犬がいる」という記憶がトラウマになり、サリーの日常に異変が起きてしまったのではないかと推測します。
恐怖!犬の歯が抜けた
実はうちの犬は手術で6本の歯を抜かれた3日後に、さらにもう1本歯を失いました。
この後、直下に犬の抜けた歯の画像を載せています。かなり状態の悪い歯も写っており【閲覧注意】です。
飼い犬の歯周病と闘うべく、気合いを入れてハミガキしていました。
私は犬の歯磨きをする時には手に綿の手袋をはめて、ハブラシと両方で掃除しています。
ハブラシの後に、手袋をはめた私の指で奥の方の歯の汚れを取ろうとして犬が暴れた時にアクシデントが発生しました。
犬が私の元から逃げると、床に小さな何かが落ちていたので、よく見ると犬の歯でした!
私はそんなに力を入れたおぼえはないので、簡単に取れてしまった犬の歯をみてがくぜんとしました。
ひどく汚れて茶色になっている歯の様子から歯周病で弱っていたものだと察します。
歯周病になってしまうと、完全な治療はむすかしいので「現状よりも悪くしない」ことを目指すしかないようです。
まとめ
うちの犬は抜歯手術に至り、全身麻酔で日帰り入院・費用は3万円かかりました。
動物病院での手術に際して、痛みや恐怖、ダメージで犬も辛い思いをします。
術後は術前と比べて多少の変化が起こることを覚悟しておきましょう。
目に見えないけれど歯周病は本当に恐いです。歯周病が進行してしまうと、あごの骨を溶かしたり、内蔵疾患の恐れもでてくるケースもあります。
ハミガキがむずかしい犬の場合、歯周病はさけられない問題かもしれません。
できれば抜歯手術に至らないのが良いのですが、直面してしまったならワンコが回復するまで見守ってあげてくださいね。