子供が「学校に行きたくない」と言ったら、何と言ってあげればいいのか?答えはひとつではないけれど、子供の本心を聞いた母親の一人として参考例をお伝えしていきます。
今まさに学校に行きたくない子供と保護者の方の解決の糸口のヒントになれば幸いです。
「学校に行きたくない」子供への対応
子供に「学校に行きたくない」と言われたら、もちろん本人が一番辛いのですが母親(保護者)もけっこう重たい気持ちになるというのが正直なところです。
私の場合、母親の心中としては
「学校に行ってほしいな。でも、がんばり屋の本人が行きたくないと言ってるんだから理由があるんだな。進路のことを考えるとあと何日欠席しても大丈夫かな…」
口には出さなくても、頭の中で葛藤(かっとう)してしまい、手放しで「学校休んでいいんだよ」とすぐに言ってあげられない自分がいました。
正論ではなく寄り添う
「学校に行かないと将来はない」みたいなイメージ強くないですか?

子供も「学校に行った方がいい」だろうことは人に言われなくても自分でわかっているけど、どうしても学校に行きたくないから「学校に行きたくない」と言っているんですよね。
親の方も、頭でわかっていることと気持ちを合致させるのが難しいわけです。
そこで、とにかく「学校に行きたくない」という子供の気持ちに寄り添う姿勢でのぞみます。
子供に「学校に行きたくない」と言われたら、「そうだね。学校行きたくないね」と同調(肯定)します。
反論や指示、否定ではなく、まず本人の意向を受け止めることが大切です。
おうむ返しで良いので同調し、子供が悩みを話してくれたら静かに耳を傾けます。
すぐには簡単には解決できないかもしれませんが、子供に自分が味方であることを伝えてサポートしていきましょう。
子供の気持ち 訴え
[うちの子供のケース]
私の娘は小学生の頃から学校が苦手な子供でした。
▪小学校時代
「がっこうヤダ」、娘は毎日のように私に言いました。
「学校を休みたい」とか「学校に行きたくない」と言うことはあまりなく、子供の口調も深刻さは感じられず、発熱等の病欠以外で欠席することはありませんでした。
▪中学校時代
2年生の時にクラスと部活で強いストレスを抱えて、過呼吸の発作を起こすようになりました。
中2の秋頃がもっとも辛い時期で、早退や欠席を数日することはありました。連続で休むことはなく登校を続けました。

娘はよく「学校行きたくないよー!お母さん、サリー(犬の名前)来てー」と言って私たちを呼び寄せて、犬のやわらかさ、温かさを感じ、自分を励ましていました。
娘が過呼吸の発作を起こした際には、私が学校に迎えに行くことも何度もありました。
担任の先生や学年主任にも相談したり希望を伝えたりと保護者としてできることは、できる範囲でやっていました。
この時点でも私はどう返答してあげるのが正解なのかわからなかったので、
子供に「学校に行きたくない」と言われたら、「そうだね。行きたくないね」と答えていました。
▪高校時代
高校入学後は過呼吸の発作もだいぶおさまり、それなりに高校生活になじんでいました。
ところが2年生のクラス替え以降、クラス内に友達ができずに孤立してしまい行事の日は欠席するようになりました。
昼食は他クラスの友達と食べていて何とかなりましたが、健康診断や遠足、体育祭や学園祭など学級単位での活動日は休んでいました。
やがて高3の1月に入り、卒業式まで2ヶ月を切りました。
高校最後の定期テストも迫り、提出物や時間割でストレスがたまっていたのでしょう。
久しぶりに娘が「明日、学校に行きたくない」と私に言いました。
私は「どっちでもいいんじゃない。○○(娘の名前)が決めたらいいよ」と答えました。
卒業まであと何日欠席しても問題ないのか?本人の方が認識しているという背景もあり、手放しで「大丈夫。お休みしな」と言ってあげられなかったです。
娘が怒りだし、過呼吸の発作も出ました。
娘が怒りを爆発させて、私に訴えてきました。
「どうして『学校お休みした方がいいよ』って言えないの?」
「なんで私に選ばせるの?」
「『学校、休んでいいんだよ』って母親なら言うべきじゃないの?」
「母親なら正論ふりかざさないで全部肯定してよっ!」
「『がんばってるから無理しないで』って言えばいいんだよっ!」
娘は苦しそうに呼吸をして肩を震わせ涙を流して、私に気持ちをぶつけました。
母親に言ってほしい言葉
子供が「学校に行きたくない」と言った時に親に言ってほしい言葉は「大丈夫。学校休んでいいんだよ」でした。
さらに重要なのは、子供をはげます時にかける言葉は「がんばって」ではなく「がんばっているね」です!
私は子供ががんばっているのを痛いほどわかっていたので「がんばらなくてもいいよ。がんばり過ぎないで」と日々娘に伝えていました。
私はあえて「がんばって」と声かけしないできました。
「がんばっているね」そう言えばいいんだと、ようやく気づきました。
まとめ
「学校に行きたくない」と子供が言ったら、まず事実(気持ち)を受け止めることが大切です。
子供にかける言葉は…
「わかるよ。学校に行きたくないんだね」
あとはケースバイケースですが、
とにかく自分は子供の味方であり、どうしたらいいか一緒に考えて支えていくから心配しなくていいということを伝えます。
保護者としてもどうしたらいいかわからないし不安もありますが、まず親子の立ち位置を確認しながら歩んで行けば道もひらけてくるはずです。