2024年5月31日更新
下顎の親知らずの抜歯は、どれくらい痛いのか?何が怖いのか?どう対処すれば辛さを軽減できるのか?実体験にもとづき、お伝えしていきます。
事前に注意点をおさえておけば不安感を軽減できますし、リスクの回避にもつながります。
麻酔が効いている間は痛みはありません。術後は「早めに鎮痛薬を飲むこと」が推奨されています。
多くの場合、痛みのピークは当日で、強い痛みは1~2日で減少していきます。
抜歯手術の痛みと恐怖
下顎の親知らずの抜歯手術の痛みに関して、私は横向きで少し顔を出している親知らずの「麻酔・歯茎の切開・歯を割る・抜歯」を経験しました。
手術中、痛いのは麻酔注射を刺すときだけです。
歯肉の切開や歯を割る、抜く時に痛みは感じませんでした。ひっぱられる感覚もなかったです。
私は麻酔注射を4~5回打たれましたが、歯グキの奥を刺す時に痛みが強くられ、横になっている足が上がるほどでした。
麻酔注射の前に歯肉の表面に塗り薬を施してくれたので期待したものの、刺す痛みが減った感じはありませんでした。
歯茎の切開、親知らずを割る、骨を削る、歯グキを縫う…処置の内容からして恐怖感がつのります。
麻酔が効いているので術中の痛みは感じませんが、説明されたリスクが脳裏をかすめているし、今何をされているのかわかっているので、ただただ恐ろしかったです。
親知らずの近くを通る神経を損傷するとマヒが出てしまうリスクや、対応外の事態におちいった際には大学病院での処置が必要になると説明され、心細くなりました。
親知らず抜歯後の痛みの変化
術後2時間ほど経過すると患部の鈍痛と周辺の炎症、頭痛、ノドの痛み、首のこわばりが徐々に強くなっていきました。
帰宅して横になって休もうとしても、ノドの痛みからツバを飲み込むことができなくなり、寝てもいられない状態になりました。
患部を中心に痛みと炎症がかなり強く出て、大人でも耐えるのに必死なレベルです。
想像以上の痛みの広がり方にマズイと思い、用意しておいた杏仁豆腐を食べて痛み止めを服用したところ、30分ほどで症状が急速に緩和してきました。
抜歯後の痛みをやわらげるには
個人差がありますが麻酔は1~3時間できれてくるので、早めに鎮痛薬を飲んでおくと良いでしょう。
私は食事をしてから服用しようとして、飲むのが遅れて大変辛い思いをしました。
私は術後2~3時間でひどい痛みと炎症にさいなまれましたが、痛み止めを服用したら30分ほどでかなり辛さが軽減しました。
痛みMAXの状態を経験したので、いかに鎮痛剤が効果的かを実感してしまいました。
「痛みに先回り!」大事です。
痛みから気を紛らわせるには
鎮痛薬の服用後もツバを飲むとノドが痛む状態だったので、就寝するのは難しいと考えてソファに深く座り、ドラマを2本見て気を紛らわせました。
それでも22時半には布団に入って休みましたが、ツバを飲み込むのが大変で一晩中よく眠れませんでした。
目や鼻にも炎症を感じていたので、それを緩和するために顔にタオルをかけて寝たところ、翌朝タオルに血がにじんでいました。
痛み止めは6時間ごとに4回まで飲んでよいとの説明だったので、もし効き目が切れて痛くなったら24時半に飲もうと枕元に準備して寝ました。
幸い夜中に飲むことはなく、翌朝になっても夕方感じた痛みのピークが再来することはなく安心しました。
抜歯翌日の経過
抜歯手術から2日目以降は患部もノドの痛みもだいぶ減っていました。
私の場合は外見が変わるほど顔は腫れなくてすみました。下あご近くの首のところ(リンパ?)は痛みがあり、手でふれると腫れているのがわかりました。
朝起きてから多少、口(あご)が開きにくいと感じたので、食パンを小さくカットしてコーンスープにひたして食べました。
抗生物質は毎食後服用しましたが、痛み止めは適宜飲んでくださいとの指示だったので毎回ではなく1日1回程度服用しました。
抜歯後の痛みと症状の変化
術後3時間くらい:
強い痛み、頭痛、周辺の炎症、首肩のこわばりのピーク(鎮痛薬でかなり軽減)
術後の就寝時:
ノド・患部の痛み ツバを飲み込みにくいのが辛い
2日目:
首(リンパ)の腫れ ノドや患部の痛み 炎症はだいぶ落ち着く
3日目:
ノドの痛みや首の腫れがだいぶおさまる 患部の鈍痛は軽減するもまだある
4日目:
炎症や鈍痛がおさまる ノドの痛みはひくが違和感がある
ハミガキしていたらヘッドが患部にあたってしまい少し出血
5日目:
ノドの違和感が気になり、縫った糸がふれているのではないか心配になり診てもらう
・糸はハグキ側におさめられており、心配ないことを歯科医に確認してもらい安心する
・抜歯した付近の歯のハミガキが不十分でプラークがたまっている
→やわらかめの毛のハブラシを使ったりして衛生を保つようにアドバイスを受ける
6日目:
痛みや違和感は、ほぼない
7日目:
痛みも違和感もないが私は抜糸までさらに1週間
私は抜歯手術した日に2週間後の抜糸スケジュールを告げられました。
私がかかった歯科医院では月曜日にしか専門医が来ないのと、私の年齢から治癒に時間がかかると判断されたのかもしれません。1週間程度で抜糸するケースもあるようですが、歳なので仕方ありません我慢です。
2週間後:
抜糸して完了(痛みもなく数分で終わります)
心配で検索して不安が増した私
親知らず抜歯手術から4日目の夜、ハミガキしてからノド付近の違和感が気になり始めました。
(縫い糸がゆるんだのか口の中で触れているのかもしれない)
例えるなら、ずっと髪の毛が口の中にあるような感じで、ツバを飲むとノドに糸がはりつく感覚がする
ちょっとの違和感であっても、気になるとけっこうなストレスで首肩こりも増してきました。
不安と違和感を抱えながら、あと10日間過ごすのはキツい…
歯科医院に相談して診てもらった結果、ノドの違和感は手術の影響であり、糸は歯グキ側に寄せてあるので問題ないとわかりました。消毒もしてもらい安心して抜糸の日まで過ごせそうです。
術後に激しいうがいをしたり、ストローを使うとドライソケット(血のかたまりが取れて骨が露出する)リスクがあることも知りました。
手術前の準備と対策
下顎の親知らずを抜くことは外科手術でありリスクも伴います。
最悪のケースを考えると不安になってしまいますが、患者としてできる準備をしてのぞみましょう。
- おかゆ、豆腐、ゼリーなど食べやすい物を用意しておく
- 術後はガーゼを噛んで止血するので会話ができなくなる
- 手術は休みの前の日にする
- さらなる処置が必要になる場合もある
私の知人のケースでは細菌感染により、術後翌日にしびれと42℃の高熱が起こり、脱水症状におちいりました。
一人暮らしだったため、フラフラの状態で自らタクシーを呼んで病院へ行ったそうです。
自分一人でなんとかするのは難しいので、万が一の事態に備えて家族や友人がフォローできるように手術の予定を伝えておくと安心ですね。
まとめ
下顎の親知らずの抜歯の痛みと恐怖は壮絶でした。骨を削る行為は骨折と等しいそうです。
痛いことは確実ですが、当日を乗り切れば、あっという間に快方に向かいます。
私の場合、ほおは腫れずにすみました。(個人差があります)
抜歯手術は大きな試練ですが、必要なら早く済ませて身も心もスッキリできたらよいですね。
私は50代ですが人生の宿題を一つ終わらせた気分でいます。