2022年12月20更新
室内で犬を放し飼いにするには「犬の性格 しつけ状況 自宅環境」を見定めつつ、段階をふんで行いましょう。
室内での犬の放し飼いは、トイレのしつけができていることが前提と言われています。
子犬の時期は、いたずら・誤飲・おもらしの心配があるので、飼い始めはサークル(ケージ)内で管理して、フリーにするのは限定的にした方が安心です。
うちの例で言うと、シェルティ(中型犬)を飼い始めて数ヶ月間は、トイレの失敗が少なくなってからも、飼い主の留守中はケージ内に犬を入れて外出していました。
飼い犬の性格もわかり、ある程度犬の行動を信頼できるようになってからは、室内(リビング内)に放し飼いのまま外出するようになりました。
子犬時代は時間を限定しての放し飼い。犬が成長してからは住居(戸建て)内で行動範囲を限定して、放し飼いをしています。
私の経験を記事にまとめてみると、犬の居場所、隠れ場所、食事の場所、つまり犬のテリトリーを確保してあげることが犬と人の両方にとって重要だと再認識しました。
「室内での犬の放し飼い」を始めるにあたり、失敗したことや工夫したことをお伝えしていきます。
必要時にケージに入るしつけ
室内で犬を放し飼いにすることは、人にも犬にも自由、やすらぎ、楽しさをもたらします。
犬をフリーな状態にするのはメリットが多いですが、必要な時には犬がケージ(サークル)内に入ってくれることが大切です。
災害時には犬をクレート(ケース)内で管理することになります。特に東日本大震災以降、犬の「クレートトレーニング」の重要性が認識されてきました。
災害時以外でも、車、電車、飛行機等で移動する場合には犬はクレート(キャリーバッグ)に入っておとなしくしている必要があります。
日常生活の中でも来客時や、何かをこぼしたり破損したものを片付ける際など、犬をケージ(ハウス)内にとどめておく必要がある場面が出てきます。
- クレートとは
犬を入れる箱型の容器でハードタイプのものを主にさします。
犬の寝床や移動の際のキャリーケースとして使用できます。
- ケージとは
犬の居住スペースを囲うもの。
ゲージ内にトイレ・飲み水・寝床などを設置します。
- ハウスとは
犬の居場所の総称で、犬小屋、クレート、ケージ(ゲージ)等を示します。
犬を収容する際のコマンドとして「(犬の名前 ) + ハウス」と言って命令します。
ケージ内が食事とトイレの場所
室内で犬を飼うならケージを用意し、犬用のトイレと飲み水を設置します。
重要なのは、犬の食事は基本的にケージ内で与えることです。
ケージでゴハンを食べることにより「ケージ=良いところ」というイメージを犬に定着させます。
犬の食事をケージ内でさせることは犬と飼い主の両方にメリットがあります。
・犬は自分のテリトリーで安心して食べられます。
・フードをこぼしてもケージの床は掃除がしやすいです。
我が家では犬を飼い始めた時から一貫(いっかん)してケージ内でゴハンを食べさせているので、食事の時には犬自らダッシュでケージへ向かいます。
散歩後の食事でなければ、ケージのとびらを閉めておくと、犬は食べ終わったらトイレでオシッコ(ウンチ)をする流れになります。
うちの犬の場合、食べ終わってオシッコもウンチもしたくなければトイレの上にオスワリをしてしまうので、トイレに用がないことが飼い主に伝わります。
我が家では犬のトイレのペットシーツの(節約のために)上に新聞紙をのせています。
飼い犬がオシッコをして汚れた新聞紙を、私が片付けている間にケージ近くを犬がソワソワうろうろしていたら、ウンチもしたいということがわかるので急いで新しい新聞紙をしいてあげます。
案の定、再びケージ内のトイレに行ってウンチをするパターンが多いので、犬が出すサインをキャッチしてあげることが大切です。
うちの犬の場合、朝と午後の散歩(外)で排泄(はいせつ)することが多いです。
ケージ内のトイレで用をたすのは、雨の日や散歩以外でウンチ・オシッコをしたくなった時です。
我が家の習慣として、夜の9時過ぎに犬の就寝前にケージ内のトイレでオシッコをさせます。
「ハウス」と言うと指示にしたがって、自らケージに入りトイレでオシッコをします。
飼い主がトイレをうながす以外にも、犬自らケージ内のトイレに行き、オシッコやウンチをします。
我が家では犬のケージおよびトイレはリビングにあります。
うちの犬はもう8歳なので、トイレのそそうは滅多(めった)にありません。
以前は飼い主の在宅中、構ってほしいのになかなか誰も来てくれない時には、ソファの後ろ側にオシッコやウンチをお見舞いされたことがあります。
室内犬の放し飼いで大切なこと
お家の中で犬に自由で快適に過ごしてほしいですよね。
放し飼いをする上で、犬の健康を守るためのポイントがあります。
①誤飲等事故の予防
②床がすべらないようにする
③犬の居場所を作る
一つずつ要点を見ていきましょう。
誤飲事故の予防
人間の子供と同じで、思いがけない物を犬が食べたり飲み込んだりしないように、物の置き場所には充分注意します。
犬の誤飲の例:
ティッシュペーパー マスク 布類 ヒモ 食べ物のかたまり ごみ箱の中身
テーブルの上なら大丈夫と思っても、近くのイスに前足をかけると届いてしまったりするので気をつけましょう。
キッチンには食べ物や野菜などがストックしてあるので、犬が取り出して食べないようにします。
うちの犬はタオルを食いちぎって飲み込んだことがあります。洗濯物が置いてある洗面所に犬が行かれないようにしています。
床が滑らない工夫
犬にとってフローリング等の床は滑る(すべる)ので、足腰の関節を痛める原因になるそうです。
ペット用の床に塗る滑り止めが市販されています。
我が家では滑り止めの床剤は使用していないものの、ラグマットをしいています。
愛犬家のみなさんは、犬がすべらないように整備してあげてくださいね。
犬の居場所を作る
広々とした部屋の中を自由に動きまわれるのは理想的だと考えますが、せまく囲われた隠れ家みたいな居場所が犬には必要と言われています。
お家や犬種に応じて、クレートやケージ等で犬の居場所を作ってあげましょう。
用意した場所を犬が気に入らない場合は、ベッド(クッション)を置いてあげたり、ケージの設置場所を変えてみたり、様子をみながら試してみるといいかもしれません。
犬の居場所のスペースにはトイレも設置するので、部屋の端がオススメです。犬も人の視線や気配をあまり感じたくない時があるものです。
うちの犬はひとりになりたい時は和室の「すみっこ」にいます。
うちの犬は窓の外をながめるのが好きなので、窓のそばに犬用のクッションを置いています。そのリビングのクッションの上がワンコお気に入りの場所になっています。
我が家のけじめとして、飼い主をボスと認識させるために基本的には犬をソファには上げないようにしています。
犬の好き放題にしてしまうと、人間と犬の関係性が逆転して言うことを聞かなくなる恐れがあるからです。
室内で犬を飼い始めた時の失敗例
我が家の失敗談です。
- ケージの導入方法が悪かった
- 樹脂製Lサイズのクレートは不要だった
うちの犬は中型犬のシェルティです。中型犬向けのケージを購入し、設置しました。
子犬を飼い始めた頃は、ケージの奥にトイレ、手前にクッション、真ん中のフェンスに飲み水のボトルを設置していました。
就寝時や留守中は子犬をケージ内に入れて、とびらは閉めていました。
今思えば、寝床とトイレが近すぎたのと、犬を部屋にフリーにしている時にトイレに戻ったがゆえに閉じ込められるのが嫌だったのではないかと思います。そのせいか、うちの犬は当初、トイレ以外の場所でそそうしてしまうことがよくありました。
当初、クレート(樹脂製のハードケース)で寝ることを想定していたこともあり、出来心でLサイズをネット注文してしまいました。Lサイズのクレートを部屋に置くと、かなり場所を取ります。
上部と下部をネジで連結して箱型のキャリーケースになる商品だったので、下側だけ設置していましたが夏場暑そうにしていたので使うのをやめました。
犬の困り事と工夫
「室内の犬の放し飼いで困ること」は主に3つです。
- 物をこわされる
- 犬の誤飲・イタズラ
- 部屋が汚れる
対策としては犬が過ごせる部屋を区切って、犬が手を出しそうな物は犬の行動範囲内に置かないようにしましょう。
我が家では犬が玄関の床におりてしまったり、洗面所に行かないように、リビングのドアのところにつっぱり棚を設置しています。
うちの犬は比較的おだやかな性格なので壁や床、家具などを破壊することはありませんが、やんちゃな犬には予防策で「ビターアップル」というアイテムを使う手だてもあります。
ビターアップルは苦み成分が含まれており、家具にスプレーして犬がかじるのを防止します。食ふん対策にも使えます。
タタミは犬のつめで荒れて(削れて)しまうので、マット類を敷くとダメージや汚れを防止できます。
階段を上がって寝室へ
就寝時には犬もリビングから2階の寝室へ一緒に移動しています。
中型犬ということもあり、階段の上り下りは軽快です。
犬も階段でつまづいたり、転びそうになることがたまにあります。
転落防止のために、飼い主の留守中または目が届かない時には犬が階段に行かないように管理しています。
冷房代の節約がきっかけでしたが、今では季節に関係なく1年中人と犬が同じ部屋で寝ています。
寝室にも犬用のクッションを用意して寝床として置いてあります。寝室に犬用トイレはありませんが、朝までちゃんと我慢しています。
早朝ごくたまに犬がトイレに行きたそうにしていることがあり、様子でわかるので寝室のドアを開けてあげるとトイレのあるリビングへと向かいます。または急いで身支度をととのえて散歩に出ます。
まとめ
我が家では失敗と経験をへて今のスタイルに落ち着きました。
しつけに関して、うちの犬は状況によっては「おいで」や「ふせ」の指示を聞かないことがあります。ところが「ハウス」の指示にはほぼ100%したがいます。
「ハウス」のコマンドには絶対服従してくれます。
全部は無理でも、犬が飼い主の言うことをきちんと聞くことは大切ですよね。
飼い主の生活パターンや住居によって、最適な室内飼いの方法も変わってきます。
あなたと愛犬にとっての快適な暮らしを応援しています。
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